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ボーダーズの倒産について

 2011-03-14
先月全米で第2位の大型書店 Bordersが倒産した。購入派の本好きである私にとってこれは今後の日本の書店のことを考えると無視できないニュースだった。

アメリカの書籍販売市場は近年縮小傾向にあり、最近発表された2010年度の統計でも前年に比べ減少している。一方で市場全体に電子書籍が占める割合は年々増加し、2010年度は8.32パーセントと前年より割合を増した。これは市場の縮小規模以上に電子書籍の躍進により書店が業績を落としていることを示している。

こうしたことがBordersの倒産の背景として考えられるが、このことはおそらく日本の書店業界にも大きな衝撃をあたえたであろう。なぜなら日本ではまだ本格的な電子書籍の波は到来していないものの、現在日本の書店数は中小書店を中心に減少を続け、一部の特色ある中小書店を除き、書店は大型化によって生き残りを図っているからだ。

これまでも日本の書店業界は電子書籍に強い警戒をしてきた。それは日本でも音楽販売市場という前例があるからだ。現在アメリカの音楽販売市場全体に占めるダウンロード販売の割合は40パーセントに達し、音楽CD等を販売するCD販売店は壊滅的な被害を受けた。日本においてもすでに音楽ダウンロードは浸透し、先日のHMV渋谷店に代表されるように次々とCD販売店が閉店している。

そうしたなかで高いシェアを誇っているのはアップルとアマゾンである。i Tunesという音楽ダウンロードの先駆者であるアップルは音楽ダウンロードで約7割を占め、市場全体でも28パーセントというシェアを誇っている。音楽ダウンロードでこのアップルを猛追しているのがアマゾンで、音楽CDという形のある商品とデータでの販売との両刀で音楽販売市場でアップルと双璧をなしている。

このアップルとアマゾンという構図は電子書籍市場にも移され、キンドルで電子書籍の先駆者となったアマゾンに対し、i Padを武器にアップルが攻勢をかけている。しかし書籍販売市場全体は紙の本と電子の本の両方を販売するアマゾンが席巻している。そのアマゾンではついに電子書籍が紙の本の販売数を超えている。

こうしたことを考えると、今後日本でも電子書籍が普及すれば、書籍販売の市場全体が大きく変動し、書店は生き残りをかけ難しい状況に置かれるかもしれない。しかしそれも電子書籍が普及すかどうかにかかっている。キンドルやi Padのようにそれを読むツールと豊富なコンテンツがセットで提供されない限り電子書籍が普及するのは難しい。今のところキンドルの日本発売もアップルのi Booksの日本版の開始も未定である。

データで入手した文章を打ち出さないとどうにも読んだ気がせず、頭に内容が残らない私が電子書籍に手を出すことはまずないと思うが、果たして今後どうなるのだろうか。今や本やCD、DVDなどのメディアだけでなく電化や玩具までさまざまなカテゴリーの商品を取り扱うアマゾンはオンライン小売業の巨人であり、その安さの前にあのウォルマートですら危機感を強めている。形のある商品と形のないデータのどちらも販売できることはオンライン小売業の強みでもある。今後、アマゾンが書籍販売だけでなく小売業の市場を変えていくことになるかもしれない。
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コメント
引用ありがとうございました。
私も、購入派の本好きですが、田舎にいるため購入はアマゾンを使うことが多くなっています。
本屋さんがなくなっては困るので、なるべく本は本屋さんで買おうと思っている、今日この頃です。
【2011/03/15 19:22】 | (有)不動産情報館 #- | [edit]












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